第47章 ウォルターパーク
焦った男子達は、射的屋のお兄さん達にマップを広げて、楽しいスポットを聞いていた。
「おっ、ここは!?カララギ通り」
「ん~そこはぁ…」
「やめとけ。ウォルターパークは元々、悪周期の悪魔たちのストレスを発散させるために作られたゆえに、今でも当時の悪道が残っているのだ。
羽をもがれたくなければ絶対近づくな……分かったか、」
「……わかったけど、」
「正直、先生の頭の花が気になって全然怖くな……」
「あだだだだだだ」
カルエゴ先生に余計な事を言って、頭を鷲掴みにされて痛がるリード君とジャズ君でした。
「もう、普通に楽しめば良いのに。先生、これは何ですか?」
「これは、」
パーク内のパンフレットの地図を広げ、近くにある施設を訪ねてみる。
「行ってみたいのですが?」
「……そうだな。」
「何々?」
「どこ行くって?」
「ほうほう。なるほど。」
「面白そうでござるな。」
「さあいくぞ、バカども!」
「う"え"、美雪ちゃん、酷い。」
「問答無用。」
男どもを引き連れて、アトラクションに向かった。
いくつかのアトラクションを回り、何枚か写真を撮る。
ちょっと疲れたかな~って思った頃、
入間が迷子になったと連絡が来て、
心配してたら、見つかった、とメールが飛んできて、安心した。
「今は、コスプレ館で子供達の相手してるんだって。」
「入間も、はしゃぎすぎたのね。」
「も?」
入間の安否確認の為に連絡をとり、私に現状を教えてくれた。
「貴方達の事よ。宿題が倍になるかもってはしゃいで、人のこと居ない人みたいに盲目的に振る舞ってたでしょ?」
「いや、はしゃいでたつもりは無いけど、盲目的だったのは認める。もう、許してよ~」
「まだ、ダメ。
先生、次なにする?」
「……そうだな、」
その時、大地が揺らいだ。
空気が震え、巨大な魔獣が出現。
楽しそうな笑い声は、かん高い悲鳴にかわった。
転がるように逃げていく悪魔達。
「ヤッベェ!」
「なんだよ、ありゃあ…」
「退くでござる!ここは危険でござるよ!!」
「先生!美雪っち!早く!!」
「出口は…っ
人混みで見えませんな…っ」
避難を呼び掛けるアナウンスが流れてる。
リード君達も早く逃げようと促す。
でも、この悪魔は動かない。
何かを思案する横顔。
あっ、悪巧みしてる。
何となくそう、思った。
