第5章 悪魔の友達。
「すいません。
どれを食べていただこうか迷ってしまって。」
程なくしてアズ君が戻ってきたタイミングで、ドーンと山のような料理が私達の座るテーブルに運ばれてきた。
「何だこれは!?」
「えっ、でも50人前って、」
「50人前!?」
入間君のことが気に入らない悪魔が低俗な嫌がらせをしたらしい。
「入間様、やつらを片付ける許可を……!?」
私は、あえてなにも何も言わなかった。
だって、入間君、本当によく食べる。
あのちっこい身体の何処に入ってくのか。
私も、痩せの大食いとは昔言われたことがあるが、彼には敵わない。
「…入間様、よくお食べになりますね、」
「えっそう?」
彼の人間界で過ごした経験から、食べれるときに食べる。が信条になっているよう。
若いのに、苦労してるね。
ホロッときた。
ガシャン!!!!!
「お持ち帰れ!」
「一体何が?」
売店の店員さんカムカムさん。
万引き犯には辛辣。
「遊んでもらったー!!」
「遊ぶ違う!威嚇!!」
クララちゃんの能力は、販売員には万引きと変わらないとの理由で、売店出禁らしい。
カムカムさんの竹槍の動きが、怖。
クララちゃんを引き取って、よしよしする。
「粛に!全く、久々の出勤だと言うのに!!
白昼堂々騒ぎを起こすのは何処のあほ……」
あ、顔の怖い先生。
カルエゴ先生だっけ?
騒ぎを聞き付けて粛正しに来たらしい。
「あ、」✖️2
確か、入間君に使い魔として召喚された先生だっけ?
うわ、苦虫噛み潰した顔してる。
物凄く嫌いなんだね。
「先生、お身体はもう大丈夫何ですか?」
「貴様にだけは心配されたくない!!」
「あの、その節は…」
「黙れ。いいか、入間。
私は、貴様の使い魔等には成り下がらん。
私の首に枷をつけた気になっていい気になっている様なら、その首かっ切ってやるからな。」
「……肝に命じます。」
「……ふう。で、何を騒いで…」
売店の惨状に目を向け、
私とクララに視線が止まる。
「(何か、増えてるー)」
カルエゴ先生が、遠い目をしてる。