第39章 道化師の奇跡
さて、入魔たちが勝ち取った、王の教室が開かれるときが来た。
教室前は物凄いギャラリーの数。
短時間で屋台まで出ている。
ちょっとしたお祭り騒ぎ。
王の教室の見物もあるが、鉄壁のカルエゴ先生から王の教室を勝ち取った変だけど凄いやつらを見に来た生徒達の熱気で落ち着かない。
カルエゴ先生には入魔の行動は早々に見破られていたようだ。
「満足か?クラスのやつらが評価されることが目標だったのだろ?」
「ええ。理事長への最終確認は済んだんですか?」
「「使えるものは使え」だそうだ。」
「さすがおじいちゃん!」
飽きれ顔のカルエゴ先生。
いよいよ開く。
「ここに、「王の教室」の解放を宣言する。
この先こそが我が校の誇る王の遺物ににして、貴様らの新しい……」
「城!!」
入魔に引っ張られて、王の教室に足を踏み入れる。
広くて、きらびやかで、荘厳で、圧倒される。
正しく、王の教室。
謁見の間に居るかのような錯覚。
奥に教室があって、黒板の対極に大きな椅子。
これは、
そこに入魔が躊躇いなく腰をおろす。
何人がその姿を見て思っただろうか、
その佇まいは、正真正銘、「王」の風格。
気がついたら、涙が零れていて、慌てた。
誰にも見られてないよね?
キョロキョロする。
「何だよ、感動したのか?」
あちゃー入魔に見られていたようだ。
「ち、違う、目にごみが入ったの!」
「あははは。そう言うことにしといてやるよ。」
皆で教室の探検をして、その日は終わった。
珍しく、家に帰って、寝る時間になったら、入魔が一緒に寝たいと言い出した。
「どうしたの?鬼の撹乱?」
「なんだよそれ。…いいだろ、少しぐらい甘えても。」
「えー」
散々人の手を恋人繋ぎで握っといて、甘えてなかったとか。
まあ、しおらしい入魔の態度に、
「今日だけだよ?」
「そうこなくちゃ!」
こんなとこは入間とかわらない。
同じベッドにはいって、
まさか、後ろから抱き締められる形で寝ることになって、些か後悔したのは言うまでもない。
直ぐ寝てしまった入魔とは逆に、私は、夜明け近くまで寝れなかった。
アリさんの馬鹿ー