第13章 霞柱様の継子は私だっ!1 時透無一郎
霞柱様の後を追いかけ、必死についていく。
流石柱だ。
後を追うだけで、かなり体力が消耗する。
少しでも、足にいれる力を緩めるものなら
あっという間に、姿を見失うだろう。
「君、階級は?」
『っ…はぁ…戊でございますっ』
走りながら質問をされそれに答える。
息1つ乱さない霞柱様はさすがで
足だけは引っ張らないようにしないとと息こんだ。
目的地につけば、私達より前に向かった鬼殺隊は全滅で血の海と化していた。
そんな現状にも霞柱様は平然とされいて、鬼の気配を辿っている。
足ががくつく。震えて前に進めない。
夢にまでみたあの光景が
嫌でも鮮明に思い出させる。
『っはぁ…はぁ…』
呼吸を整えろ。
乱れる呼吸を整えるため、深呼吸を1つした。
ようやく落ち着いた私は一歩前に足を踏み進めようとしたが突然聞こえた声に足がとまる。
「うまそうな人間が一人…」
『っ?!』
背後をとられたのに気づかなかった。
飛躍して距離を開ければ、大きなギョロ目が特徴の鬼が舌舐めずりをしながら私を見ていた。
「…お前、稀血だなぁ?」
「…霞の呼吸…壱ノ型…垂天遠霞」
ニヤニヤしながら私に近づく鬼。
鬼に攻撃をと握ってる刀に力を入れると同時に霞柱様が私を庇うように前に出で、鬼へと攻撃する。
「おいおい…俺は話してるんだぜ?人の話を遮るなよ」
鬼は舌打ちすると、攻撃をなんなく避け、霞柱様へと向き直る。
鬼は余裕な笑みをこちらへと向けると、地面が歪んだ。
「霞の呼吸…陸ノ型…月の霞消」
鬼の血鬼術なのだろう。
地面が歪んで無数の棒が四方八方飛び出てくる。それを霞柱様はなんなく切り落とした。
見てるだけじゃ駄目!!
私も加勢しなければ。
足に力を入れて鬼へと攻撃を放つ為、足を動かした。