第42章 *逃れることは出来ない 時透無一郎 ☆
『え…?何して…』
「何って…礼してくれるんでしょ?君がΩだってわかった以上…繋げなきゃと思って。大丈夫、君の名前はすぐに忘れるけど…きっとこの感情は君を好いてるはずだから」
『無一郎さん?!や、やめてください!!離して!嫌っ…嫌!!』
「うるさいな…それとも無理矢理痛め付けようか?お前が望むならそうしてあげるけど?ああ、でも繋がらないという選択肢はないから今夜お前を抱くつもりだし」
普段ボーッとしてる無一郎さんがペラペラと言葉を話す。
無一郎さんの目を見れば本気だと悟る。
獣のように息を荒くし、暗い眼差しには劣情が浮かび上がっていた。
さっきの飴玉の効力は続いてるのだ。
飴玉を体内に入った事により、
本人が自覚しないヒートが始まってるよう。
現に無一郎さんは色っぽく息を乱しながら、私の体を辿々しい手つきで撫でる。
『っいたいっ…無一郎さんっもっと優しく…』
「っ…はぁ…はぁ…」
胸を乱雑に握り、乱暴に揉みしだく無一郎さんに小さな悲鳴が上がる。
息を乱す無一郎さんは私の声に、手に込めた力を弱め、優しく胸を揉み出した。
「うるさいっ…」
『…っ無一郎さん』
無一郎さんは私を勢いよく押し倒した。
草や地面がクッション代わりになって、痛みは和らいだけど何より心が痛む。
視界がぼやけて、無一郎さんの姿を揺らす。
「っ…ここに僕のをいれればいいんだっけ?」
『っ無一郎さん!それだけはそれだけはやめて!!』
身動いで逃げる私の両手を頭上に持ち上げ、片手で1つに纏める無一郎さんは小首を傾げ不思議そうな顔でこちらを見下ろした。
日輪刀で切られた隊服の下。
ショーツも布切れとなっていた。
乱暴にショーツをちぎり、黒い繁みを片手で掻き分ける無一郎さんに恥ずかしくて目をぎゅっと瞑る。