第41章 *花の香りのする方へ竈門炭治郎 ☆
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『炭治郎…?話って…?』
「あぁ、ごめんな…任務前に呼び出したりなんかして」
を宿屋に呼び出して、
部屋の中へと通す。
明かりをつけない暗い部屋に
不安なの声がやけに大きく響いた。
『どうしたの?…明かりつけていい??』
行灯を灯して、ほのかな温かい光が優しく二人を包み込む。
いつもは綺麗に見える彼女が
酷く汚く見えた。
汚された事に腹はたてていない。
何故だかわからないが、驚く程冷静な自分がそこにはいた。
「ちょっと、首裏を見せてくれないか?」
『え?!どうしたの?急にそんなこと…今日の炭治郎なんか…変だよ?』
「心配してるんだ…安心させてほしい…俺の願い聞いてくれるか?」
は戸惑っていた。けれども俺の言葉に頷いて、俺に背を向けて後髪をかき上げた。
素直に従うに嬉しくなる。
髪をかき上げた彼女は艶かしかった。
白くて細いうなじはまだ綺麗なままで、見えない鎖がないことに俺は安堵の胸を撫で下ろした。
「そっか…そこまでは手を出されなかったんだな…良かった…」
『炭治郎…?さっきから何を言ってるの?』
「冨岡さんとの目合ひはどうだったんだ?酷くされてないか?中に出されてないか?」
『っ?!…炭治郎!?どうしちゃったの?!』
一歩一歩と後ずさるを
俺も同じように追い、壁際へと詰める。
不安と焦りそして恐怖が混ざりあったの匂い。
そんなに安心させるように俺は満面の笑みをに向けた。
「安心してくれ…俺がちゃんと上書きしてあげるから」
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