第41章 *花の香りのする方へ竈門炭治郎 ☆
「スンスン…あ、…と冨岡さんの匂いがする…」
あれから1週間後の任務が終わった明け方。
ちょっとした掠り傷を負った俺は蝶屋敷へと足を運んだ。
すると、冨岡さんと肩を並べて歩くの姿があった。
二人は俺に気づかないほど、話に夢中(主にが)だったのか
俺に背を向けたまま別の方へと歩き出していた。
それだけなら、気にせず二人の会話に割って話を合わせる事ができた。
俺はが好きだから、冨岡さんと二人っきりなのはやはり胸が痛む。
でも、冨岡さんも尊敬してる人。
大好きな二人と会話して、それからお茶でもと思った俺の思考を停止させたのはの匂いだった。
明らかに違う。
1週間前に嗅いだ、とろとろに甘くて優しい匂いがまるっきり違うのだ
今は冨岡さんの匂いに包まれていた。
瞬時に悟った、は汚されたんだと。
冨岡さんとが目合ひしたと。