第36章 願掛けて願いよ届け時透無一郎☆
余談
『いやー!本当に修学旅行楽しかったねぇ!!あっという間だった!』
「そうだね、帰りのバスで口開けたまま寝てたし
」
『う、嘘?!起こしてくれれば良かったのに…恥ずかしい…』
修学旅行が終わった帰り道、二人で手を繋いで歩く。
まさか、口を開けたまま寝てたとは…
それでも、こうして無一郎君と晴れて恋人になれたからまぁいいかと頭の隅に追いやって。
『これもいろんな場所で願掛けしたお陰だよね』
「え?そんなことしてたの?」
『勿論よ!!無一郎君と一緒に回りたくて神頼みして…』
自由行動共にしたくて、いろんな神社でお願いし、運が良くなるように風水まで頼ったりして見事願いは叶って…
こうして無一郎君と距離がぐんと縮まったのは本当に有りがたい。
「…へーでも今回は願掛けは効果なかったかもね?」
『へ…?どういう意味?』
「…さぁね?」
無一郎君をみれば舌をべろと出しクスリと笑う。
何度聞いても教えてくれなかったけど、一緒になれたんだからいいのかな?
これからもこの先も無一郎君のそばにいられますように。
私の願いはそれだけです。
叶えてね、神様。