第36章 願掛けて願いよ届け時透無一郎☆
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『無一郎君…ごめんね…私…無一郎君の事…す、す…』
「……」
『すきっ…だから…そのっ』
狼狽える私の顎をつかんで、くいっと下から上へと向かせた無一郎君は、優しく私にキスをした。
「わかってる…が可愛くて…ちょっとやり過ぎちゃった、ごめんね」
無一郎君の表情をまた1つ新たに知った。
こんな表情をするんだ。
照れたように笑った無一郎君はとても可愛くて、
けれども、どこか妖艶な雰囲気を醸し出していて私と同い年とは思えなかった。
その後も時間の許す限り、無一郎君と二人で楽しく見て回り、バスの中ではイチャイチャを楽しむ予定が、いつのまにか寝ていたみたいで、気がつけば学校に到着していた。
今度は、ゆっくり二人で行きたいね。
今は多く言葉に伝えられないけど、大好きだよ、無一郎君。