第5章 勘違いもほとぼどに 時透無一郎
…why?
え、今何て言った?
引き続き監視してる私に衝撃的な会話が耳に入ってくる。
いやいやいやいやいや、確かに無一郎は可愛いよ?!可愛いけど、え、何?二人ともそーいう気質があるってこと?!
いや、世の中は広いからそんな恋愛もあるってわかるよ?!わかるけどさ、何も無一郎じゃなくてもよくない???
放心する私をよそに無一郎は炭治郎に何かを告げると一人部屋から出ていった。
竈門は呑気に無一郎が入れたお茶を啜りちゃっかりと寛いでいた。
『許すまじ竈門炭治郎っ!!』
「うわぁあぁっ?!!ってさん?!!!」
油断しきった竈門炭治郎に向けて刀身がキラリと光る。
それをすんでのところで身を躱し
これまた器用にお茶をテーブルの上に置いた。
『流石、上弦を何度か倒し伊達に何度も修羅場はくぐってるだけのことはあるわね』
「いやいや…突然何するんですか!!俺これ少しでも反応遅れたら真っ二つですよね?!」
青ざめる炭治郎とは対称的に怒りで真っ赤に染まるの顔。
その姿はまるで般若のお面のようだったとこの時の炭治郎は思っていたそうな。