第35章 疑惑 時透○一郎
『ふ~…』
午前中に洗濯、お風呂場のそうじ、布団を干して、窓を拭いてと有効に時間を使った。
『後は軽く部屋掃除しようかな…』
昨日の夜に少しだけ思い出した事がある。それはこの部屋に私が住んでいた事だ。
私一人だったのか、無一郎さんと一緒に住んでたのかは思い出せないけれど
それでも、元ある記憶が少しだけれど思い出せてとても嬉しい。
掃除機を取り出して、部屋の掃除を始める。
隅々まで綺麗にしたら無一郎さんは喜んでくれるかなと、気合いをいれ掃除に取りかかった。
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無一郎さんの部屋であろう場所は
残して、掃除を終わらせた私は、この部屋にある置時計に目をやる。
もう既に17時になっていて、掃除に熱中してた私は気づかなかった。
『やばい…もうこんな時間っ…夕御飯作らないと…』
無一郎さんは何が好きなんだろうか?
私が作ったもの、口に合えばいいけど…
冷蔵庫を開けると、中がほとんど空だったので食材買おうと財布を持って外に出る
心地よい風が、私の頬を撫で
とても気分は晴れやかだった。
『確か、近くにスーパーあったはず…』
記憶を便りに、足を動かせば
思った通り頭の中で思い描いていたお店と一致する。
店員の元気な声とともに店にはいって、まずは野菜と野菜が陳列する棚に向かった。