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鬼滅の刃 戯れ事 (短編)

第34章 *スカビオサの花言葉時透無一郎


そんな日々が何度か過ぎ去った。
怪我は少しずつだけれども良くなりつつある。
ここ数日で、霞柱様の事を知った。私が聞いた最初の噂では人の感情がない、冷たいと囁かれていた。
最近の噂ではその言葉はないにせよ、未熟な隊士にはきついと言われていた。

でも実際、目にする霞柱様は年相応の優しい少年だと思った。
傷ついた私を助けて、あまつさえ介護もしてくれる。
霞柱様が非番の時は、話し相手になってくれた。
接点がない上、下の階級の自分にここまで優しく接してくれるなんてとても優しい方なのだと改めて思
う。
ただ、1つだけ不思議な事は決して足の傷だけは見せてはくれなかった。
見た目が悪いからだとか、見てて気持ちの良いものではないからと頑なに見せてくれなかった。
だけれども、それを除けばとても良い人で、優しく接してくれた。


『(怪我の具合いもだいぶ良くなったな…)』

上体を起こし、腕を真上に上げ伸びをする。
今日は霞柱様は任務だから、今日は広い屋敷で一人だ。
お手伝いさんもいるが、ここ最近見ていない。
お休みを貰っているのか?
霞柱様が不在の時は、よく話し相手になってくれていたのに…

用意されたお茶菓子でも食べようかと、手を伸ばせばどこからか
ごめんくださーい
と声がした。
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