第23章 闇夜に浮かぶは真っ赤な花 時透無一郎
と出会ってからもう3日は経った。
あれから僕は汚れた下着を履き替え任務へと向かって
気がつけばは何処かへ消えていなくなっていた。
残念に思うのは何故だろうか。
もっと知りたいと思ったのはどうしてか。
考えるも答えは一向に出ず、それに出たとしてもすぐに忘れる僕は思考を中断しいつものように生活を送っていた。
それなのに、もう3日は経つのにどうしての事忘れないんだろうか。
「…」
今頃何処で何をしてるのか。
お腹を空かせて倒れていないか。
…他の人の血を飲んでいるのか。
腹の奥底にモヤモヤとした黒い塊があるようで、気持ち悪さにため息が出てしまう。
会ったばかりの奴を気にしてしまうのは何なのか、自分には全く理解ができずにいた。
くだらないことで、悩んでないで今夜も任務なのだからそれに備えて睡眠をしっかりとらないと。
そう思った僕は、青い空を見上げるべく居座っていた縁側から寝室へと向かった。
「……なんでいるの??」
『……なんででしょ?』
布団を敷くべく押し入れを開ければ、布団にちょこんと座ったがそこにはいた。
狭い押し入れに器用に正座して座るに急に頭がくらりと目眩さえする次第だ。
不法侵入して彼女はいつからそこに居たのか。
さっきまで悩みの種であった、彼女が、まさか自分のすぐそばに居たとは想像もつかない。
とりあえず、彼女を押し入れから出しそこに座らせると彼女は正座をして僕を見上げた。
『…えっとですね…あれからいろんな美味しそうな匂いがして食事はしてたのですが…何故だか満たされなくてですね…もう一度無一郎君の血を飲ませていただきたいのですが宜しいでしょうか…?』
気まずそうに、もごもごと喋るに僕は盛大なため息を1つ溢した。
そんな僕に彼女はビクリと肩を揺らすと、困ったようにこちらを見上げるものだから僕は黙って首を差し出した。