第21章 *夢見心地のお姫様2 時透無一郎☆
「、見たんでしょ?」
『……な、なにが?』
「兄さんと彼女の情事」
『な、ナンノコトカワタシニハサッパリ……ゾンジアゲマセン』
何で、時透君はその事を知っているのだろうか。
いや、兄貴と過ごしてれば情報なんて筒抜けな訳で……
悶々と思考を巡らせ百面相する私を時透君はクスリと笑いそのままベッドへと押し倒した。
「興味があるんでしょ?なら、僕が教えてあげる」
『っんな……?!』
見上げる視界は時透君の劣情を孕んだ瞳がこちらを求めてるように見下ろしていて、顔が熱くなるのを感じた。
「そう…舌をもっと絡めて…っ」
時透君は慣れた手つきで、私を生まれたままの状態にし、至るところにキスマースをつけた後キスの仕方を熱の籠った声で指導する。
言われたようにおずおずと差し出した舌を絡んだり敏感な舌上を舐める高度なテクにお腹の奥底がきゅんと甘く疼いた。
閉じた足を時透君は体ごと割って入り、手を陰部に触れると嬉しそうに満面な笑みをこちらに向けた。
『と、と、時透君!!そこは汚いからっ!!』
「何で?汚くなんかないよ…っん、美味しい」
見せつけるように、蜜の絡んだ指、数本をべろりと舐めとる仕草に私の頭頂部から湯気が吹き出しそうだった。
同い年でここまで色気がある人を私は知らない。
妖艶に頬笑む彼を直視できず思わず視線を逸らすもこっち見て…と
顔を近づけるものだから、色気に耐えられず瞼をぎゅっと瞑った。