第20章 *パンドラの箱に残された物 時透無一郎
『っ?!』
画面を見ればあるひとつの画像が画面に広がっていて。
それは昨日、先生との情事がハッキリと写し出されていた。
「…先生と生徒なんて駄目だよね
これ、他の人にバラしたらさんもあの先生だってヤバイと思うよ」
『……それで私はどうすればいいの?』
相手を刺激しないよう言葉を選びながら慎重に答える私にさんって思ったより賢いんだねと時透君はニヒルな笑みをこぼした。
「バラされたくなかったらこれから僕の言うこと聞いてね」
それから私は時透君に弱味を握られ、時透君の言うことは絶対だと服従にも似たおかしな関係が始まった。
次の日から時透君は必要以上に私に干渉するようになった。
今日から登下校は一緒で昼御飯も一緒。
どこか行こうものなら、必ず時透君に許可を取ってからじゃないと
容赦なくばらされる。
そんな私と時透君に周りは付き合ってるとありもしない噂でいっぱいだった。
もちろん、時透君はお兄さんがいてどちらも中等部の間では有名でここだけの話かなりモテる。
毎日の告白は兄弟ともにあって
私も何度か目撃したことがあるくらい、女には困ってないはずだ。
それなのに、何故私に執拗に拘るのだろう。