第19章 *寵愛 時透無一郎☆
コトコトと鍋の蓋が踊る。
間も無く出来上がるたくさんのおかず。
一人準備をしていたは引き戸の音で後ろを振り向いた。
『あ、師範…間も無く出来上がりますのでっ…』
「ねぇ、なんで君の隊服は甘露寺さんと同じものなの?
」
『あ、これは支給されたのでそのまま使って…』
「そんなに胸開いててさ…」
少しずつ近づく無一郎には竈の火を消した。
無一郎に指摘された胸を隠すように胸の前で手を組む。
誘ってるの?と問う無一郎には顔を赤くさせながら否定する。
「知ってる?って人気者なんだよ?
さっきもだけど…他の男達も君が可愛いってさ」
距離を縮めた無一郎はの前に立つと、指で谷間をつっーっとなぞった。
『っ…』
「君はそんな服を着て彼らを誘惑じみたことしてるわけ?」
無一郎が本気で思ってるわけではないとは気づいていた。
見つめあう瞳の奥底は熱が孕んでいた。
無一郎はこの状況を楽しんでいて、はそんな無一郎に身を任せることにした。