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*俺のご主人様になって下さい*【R18】

第2章 ***




「鏑木先生」

「…?」

その日の放課後…
部活動へ向かう途中だった彼を後ろから呼び止めた。
殆ど話した事のない私に呼ばれて驚いたのか、彼は目を丸くさせている。


「あの…これ今日寄贈されてきた本なんです。人体に関係する内容なんですが…とても興味深かったので、良かったら先生も読まれませんか?」

「え…」

彼に声を掛けたのは何も親切心からじゃない。
昨日の今日で、私を前にした彼がどんな反応をするか見てみたかったからだ。
まぁ恐らく気付きはしないだろうが…


「返却はいつでも構いません」

「あっ、はい…わざわざありがとうございます」

「いえ…それじゃあ私はこれで」

そう頭を下げてその場を去ろうとすると、今度は彼の方が私を呼び止めてきた。

(もしかして…バレた?)


「あの…」

「…はい?」

じっと私の顔を見つめてくる彼。
何か言いたそうな顔だが戸惑っているようにも見える。


「私…まだ仕事が残ってますので」

「あ…」

結局私の方から逃げ出してしまった。
気付かれるはずはない。
女王を演じている時とは見た目が違うし、声色だって変えている。
それでも万一の事を考えて…

(学校で彼と接触するのはしばらく控えよう…)





それからあっという間に1週間が経った。
今私の目の前には鏑木先生がいる。
ただしここは、SMクラブのプレイルームだけれど。


「ふふ…また来たの?」

「……、」

私の予想通り、やはり彼はやって来た。
その手に真っ赤な首輪を持って…


「言い付け通りちゃんと買って来たのね」

「はい…」

「着けてあげるからこっちへ来なさい」

頬を赤く染めながらこちらへ歩を進める彼。
首輪を受け取り、そのしっかりとした太い首に着けてみせる。



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