第2章 ***
「こっちの経験はまだ?」
「……、はい…」
「そう…じゃあ今日は入り口だけにしておくわ」
一度に全てを味わってしまっては楽しみが無くなるというもの。
まぁ彼がまたここへやって来るという保証はどこにも無いのだけれど。
「ほら…どう?気持ちイイ?」
「ぁっ、ひ……気持ちイイ…です…っ…」
前も後ろも同時に弄ってやる。
かりっと乳首に歯を立てた瞬間、彼はぶるりと体を震わせ達した。
「…イっちゃったわね」
「ッ…、ごめんなさい…っ…」
「…まぁいいわ。今日は初めてだったんでしょう?」
「……、」
汚されたグローブを外し、彼の頬に直接手を触れる。
「今日はここまで。この続きがしてほしかったらまた来なさい」
「…ご主人様……」
「その時は自分で首輪を買ってくるのよ?私がその首に着けて…あなたをペットとして扱ってあげる」
「っ…」
「それとも…奴隷の方がいい?」
「ぁっ…」
また勃ち上がり始めている彼のモノをやんわり扱く。
そして指に付いた精液を舐めながらその顔を見上げると、彼がゴクリと唾を飲んだ…
──鏑木慎太郎…
(ふふ…気に入ったわ)
私の期待以上にイイ顔をしてくれる。
もしまた彼が私を指名してきたら…
(ううん…彼は必ず私の元にやって来る)
そう確信し、次はどうやって苛めようか今から思案するのだった…
そして翌日…
(やってるやってる…)
事務所に用があった私は、そこへ向かう途中渡り廊下から校庭を眺めた。
そこでは鏑木先生が生徒たちに授業をしていて…
(…昨日とはまるで別人ね)
凛々しいその姿は、昨夜私の前ではしたない格好を晒していた男とは思えない。
誰も知らない彼の"裏の顔"…
妙な優越感を覚え、私はひとりほくそ笑んだ。
.