• テキストサイズ

*俺のご主人様になって下さい*【R18】

第2章 ***




こうして彼との二度目のプレイは終わった。
その後も彼は週に一度私の元を訪れるようになり、回を重ねる毎にその従順ぶりを発揮していった。

そんなある日…



「…やめて下さい……」

司書としての仕事を終え、図書館の戸締まりをしていた時だった。
ふらりと現れた教頭がいつものように絡んできたのだ。


「そんなに嫌がらなくてもいいだろう…?私の愛人になれば良いマンションに住まわせてあげるし、欲しい物だって買ってあげると言ってるんだよ?」

「ゃっ…」

腰を引き寄せられ、顔に触れるその生温かい息に悪寒が走る。
コイツ…今すぐぶん殴ってやろうか……


「私は知ってるんだ…。その眼鏡の下に隠されている美しい顔も…地味なスーツに覆われている厭らしい体の事もね」

「っ…」

いよいよその手が私の胸を鷲掴みにしてきた。
…と、その時。


「何をしているんですか!」

「…!」

突然響いた怒号。
その声は私のよく知っているもので…

(…鏑木、先生……)

そこで仁王立ちしていたのは、まさかの"彼"だった。
ぐいっと強く腕を引かれたかと思えば、教頭から守るようにその大きな体で私を背後へ隠してくれる。
教頭は何も言わずチッと小さく舌打ちすると、足早に私たちの前から去っていった。


「…大丈夫ですか?」

「はい…ありがとうございました」

「彼はあなたにいつもあんな事を…?」

心配そうな表情でこちらの顔を覗き込んでくる彼。
言い寄られる事は以前からあったが、最近になってその行為がエスカレートしてきた事を正直に話す。
彼はそのまま私の手を引くと、まだ閉めていなかった図書館の中へ移動した。
そして…


「っ…」

ぎゅっと力強く抱き締めてくる。
頭上からは「ご主人様…」と言うか細い声が聞こえてきた。

(…え……?)



.
/ 18ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp