第4章 ホップ編
きゃぁぁぁぁ!?
だが、俺が言葉を口にすることは無かった。高い悲鳴が辺りには響き渡り、俺は咄嗟に走り出した。ワイルドエリアは危険な場所…脳裏に浮かぶのはユイの顔だった。
「ユイっ!? 大丈夫か………ん…?」
最悪の光景が頭を過ぎった…だが、俺はその光景にポカンっと口を開けた。
「ホ、ホップ!? ち、違うの…そのこれは……っ!!!!」
そこには、野生のポケモンたちが瀕死の状態で倒れており、恐らく彼らを倒したユイが顔を真っ青にして取り繕うようにその中心で立っていた。そして……
「すごぉーい!? これ貴方がやったの!?」
悲鳴は恐怖ではなく、驚いて出したものだったようだ。そこには、青色の髪をなびかせた女性が興奮した様子でいた。
「違う!! わ、私がきた時にはこうなってて……や、野生のポケモンたちがやったんじゃないかな!!」
「なんで嘘を? 貴方がそこのポケモンたちとなぎ倒して……むぐっ!?」
「私じゃない!!!!!!」
どうやら、心配は杞憂だったようだ。俺は安堵して、笑みを浮かべた。
「ユイが無事で良かったんだぞ。怪我はしてないか?」