第3章 番外編
「………いい加減、俺を弄るの止めてください。そんなの、貴方じゃなきゃ考えられないから、ずっと俺は必死で……っ!?」
目と鼻の先にある瞳が大きく揺らぐ。引き寄せて口を吸った後、無理やり舌をねじ込み、口蓋を舐め回す。もう少し我慢していようと思っていたが、無理だったな。
「な……な……な……!?!?!?」
動揺しすぎてろくに鼻から息も吸えず、窒息しそうになっていたので口を離す。すると、彼の口から俺の口まで一本の糸が引いた。
「君が前俺にしたことを、そのまま返しただけだぞ」
俺はその糸を指で拭い、その指を舐めた。
「あ…あんた…歳とってタチが悪くなったんじゃないか…」
「そうだな。君が俺を放っておいたのが悪い」
そして、俺は彼を引き寄せる。中断させてしまったが、告白の返事がまだだったな。
「もちろん引き受けようチャンピオン。俺も君が好きだからな」
「………え…?」
そして、ぽかんと開いている口にキスをひとつする。
「随分と長い時間待って、待ちくたびれてしまった。君の形を……思い出せるといいのだが」
ヒョイッとユイの身体を抱き抱え、寝室へと向かう。その間、彼は抵抗もせず俺の告白を受け入れられない様子であった。