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バトルをする君が好き

第2章 ダンデ編


「んで、もう平気なのかよ」

事態が収拾した後、俺は病院のベッドですぐに目を覚ました。俺を心配した人達が顔を真っ青にして病室に入ってきたが、存外ケロッとしている俺を見て大きなため息を零したのは言うまでもない。

「ああ。心配かけたな」
「ホントだぜ。ったく、一人で無茶すんなっていつも言ってんだろ!!」

この後、キバナだけじゃなく、ソニア、ルリナなど他の人から怒られてしまうのだが、それは割愛しよう。それよりも、だ。俺はキバナを見た。

「明日、試合を行おうと思う。キバナ、各方面につたえてくれないか?」
「…………はぁ!?!?!?」

俺の言葉に最初は反対の意見も出たが、俺は首を振った。ガラルのこの熱気を延期と言う形にするには、あまりにも注目が集まりすぎている。

「俺もポケモンたちも大丈夫だ。本当は収拾させた後にでも行いたかったのだが……」
「はぁ!? ダンデくん…君、あのポケモンと戦ってる時もそんなこと考えていたの!?」

このバトル馬鹿と呆れたように零すソニアに、俺は苦笑を返した。

「…………しかし、お前は万全でも、ユイの方はどうかと思うぜ? あいつ、お前を抱えてこの病院まで来た時とか、マジで今にも死にそうな顔してたぞ?」

自分の何倍もある体格の俺を抱えた? 怪訝そうな顔をしていたのだろう。キバナは肩をすくめた。

「もちろん、あいつの手持ちと一緒にな。だが、ユイはどれだけ言い聞かせてもお前の手を離そうとはしなかったし、ずっとお前の名前を呼び続けてたな」

キバナの言葉に、俺はそうかと答えた。心配をかけてしまったようだが、彼はここにはいない。場を収拾させた子供たち3人とも、ここにはいなかった。

「急にユイがいなくなってな。2人とも探しに行ったんだよ。まっ、本人はホテルに戻ってたらしいけどな」

まぁ、それげ賢明だろう。マスコミがうろついているだろうから。

「ちゃんとお礼を言っておけよ。何だかんだで、あいつが1番お前のために動いたんだから」
「あぁ、そうするさ」

そして、その数時間後。テレビでは明日、俺とユイの試合が行われると報道が出た。俺はその報道を見るとテレビを消し、明日に備えてゆっくりと瞳を閉じた。
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