第1章 a pretext
どうやら昨日研究室で起きた爆発は、対巨人用に試作中の薬品によるものであるとのこと。
その薬品は神経系を一時的に麻痺させる効果があるらしく、巨人用に配合されたそれは人間には強すぎる効果が...。
爆発の影響で空気中に飛散した薬品を、息も絶え絶え研究室に駆けつけた心春が勢いよく吸い込んでしまったらしい。
「研究室にいた馬鹿ハンジは元から防護用のマスクを付けてたらしい。あの野郎巨人が絡むと輪をかけて周りへの迷惑を考えれねぇみたいだな。」
「そんなことが...。
それで、私はその後...どうなったの...!?」
リヴァイは眉間に皺を寄せてチッと舌打ちをすると話を再開する
その薬品を吸い込んだ私はすぐに
酷く酔っ払ったような状態になり
ハンジさんの呼び掛けにも
反応を示さなかったらしい。
そして暑い暑いとその場で服を脱ぎだし
助けに入ったモブリットに抱きついた挙句
めそめそ泣いたりキスをせがんだり
散々だったそうだ。
「どこの馬鹿が騒いでるのかと行ってみれば、呂律もろくに回ってない立っているのがやっとな状態のお前がいた。」
「私なんて事を...。」
研究室の人に迷惑かけてしまったし
リヴァイにもそんな姿を晒してたなんて...