第3章 stick to ®️
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「リヴァイの馬鹿っ!!」
ベッドに腰掛けながら頬を膨らませて
ぷりぷりと怒る心春
掌で摩る手首は手枷と擦れて赤くなっている
あれからやっと手枷を外してもらえた
手枷のせいで手首が擦れて痛いのもあるが
情事中好きにやられ放題だったのも気に食わず
行き場のない怒りをリヴァイにぶつけている
「あぁ悪かった悪かった。」
降参するように両手を上げるリヴァイ
謝っているのにどこか満足そうで楽しげである
「もう拘束するのはダメだからねっ」
人差し指を立てて
隣に腰を下ろすリヴァイに迫るが
いきなりその手を引かれて体勢を崩すと
すっぽりとリヴァイの胸の中に収まる
ひゃっ
恐る恐る顔を上げるとリヴァイと目が合う
「いつも強情な女を簡単に素直にさせれるんなら悪くねぇと思うが。」
心春を抱く手に力が込められる
何かを企むような意地悪な視線
話してる内容は恐ろしいが
その瞳の奥には暖かい光があり
どこか憎めない
あぁもう、悔しいけど、好きだーーー
「リヴァイがまた拘束しようとするなら逃げてやるからねっ。」
すっぽり収まった胸元に顔を埋めると
ぎゅうっとリヴァイを抱きしめ返す
「あ?逃げれるもんなら逃げてみろ。」
僅かに口を緩めると挑発するように呟く
ああ、人類最強のこの男から
心も身体も逃げられないなんて
分かっているのにーーー
目には見えない
【⠀甘い枷⠀】に繋がれているからーーー