第4章 ◆例の部屋(鶴丸国永)
「主っ…? えっ、泣いてんのか…!?」
ぐすっ、ぐすっ、とむせ返り鼻をすする音も聞こえてきて、鶴丸は慌てて彼女の顔を確認する。
すると、目から大粒の涙を流し、さっきまでの泣きべそとは明らかに違う泣き顔の彼女がいた。
「…ぅうっ…う…鶴丸さん…」
「えぇぇっ…? わ、悪かったよ…そんなに嫌だったのか…?」
「……もういいです…夜伽って、私のナカに鶴丸さんのを入れることなんでしょう…? なら、もうそうして下さい……」
いきなりさっさと終わらせろと言わんばかりの命令をされ、さすがの鶴丸もショックを隠せない。
「なんだよ…そんな可愛げないこと言わなくてもいいだろ…」
眉をひそめて不満を言った鶴丸。
主はそんな彼に切ない表情を向けながら、涙声で訴えた。
「……だって、これ以上されたらっ、私……」
「…なんだよ」
「これ以上されたら………………鶴丸さんのこと好きになっちゃうよぉぉ……」
鶴丸はポカンと口を開けた。
間の抜けた顔になるが、彼女に言われた意味を理解すると、すぐに情熱的な顔に戻る。
(『好きになっちゃう』って………そりゃ反則だろ主っ……!)
これ以上ないほどグッときた彼は興奮気味に、主の割れ目に先っぽを擦りながら返事をする。
「……好きになれよっ…」
「鶴丸さんっ…!?」
「分かってるか…? 主。そんなこと言ってるってことはなぁ、もう好きになってるってことだっ…!」