第4章 ◆例の部屋(鶴丸国永)
彼の体に塞がれると、主はやっとこれからされることの実感が沸いてきた。
「…鶴丸さん…」
彼女は鶴丸の首を引き寄せ、また口づけをねだる。
それは実は本格的な行為を行うまでの時間稼ぎをしようという画策だったのだが、鶴丸は胸をキュンキュンさせながらそれに応じた。
─ちゅぱ…ぴちゃ…─
「…ん…」
しかしさっきはやりすぎだと言ったくせに今回の口づけはなかなか離そうとしない彼女の魂胆を、鶴丸はすぐに見破った。
「……胸を触るが、いいか?」
いつまでも口づけたまま次にいけないと踏んだ鶴丸は、唇を離し、さっそく進めていく。
バレた…と眉を下げた主だが、彼女はここまでくると観念して頷いた。
─鶴丸は彼女の胸に触れた。
それは布越しでもふわふわして、驚くほどの柔らかさ。
一度揉み始めるとやみつきになり、手がとまらなくなった。
「…こりゃすごいな」
つい感嘆の声を漏らすと、主は「何がっ」と攻撃的に食いついてくる。
「柔らかくて手が溶けそうだ。…なあ主、直に揉みたいんだが」
沸いてきた本音をそのまま言葉にした鶴丸に、主は「どうぞっ」とこれまた攻撃的に答えた。