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【刀剣乱舞】*恋みくじ*【R18短編集】

第4章 ◆例の部屋(鶴丸国永)



─ちゅ…─

少しだけ口づけて、すぐに離す。

離してから目を開けるとすでに主も目を開けていて、その顔は溶けそうなくらい紅潮していた。

その反応にバックンと心臓を鷲掴みにされた鶴丸は、すぐに彼女を手離し、後ろに尻もちをつく。

「え、何ですかそれっ…」

「いやっ、そのっ…」

離れるのがあと一瞬遅ければ、彼女を押し倒してしまいそうだった。
彼女の上に馬乗りになって口づけを続けていたかもしれない。

(危なかった…!)

こうも自分のペースを乱されるとは思ってなかった鶴丸は、これから先の行為に不安が募り、心を落ち着かせようと前髪を指でかきあげた。

取り残された主はいきなり拒否をされたと思い込み、さすがにショックを受けている。

「鶴丸さんひどいぃ…嫌だったなら私のファーストキス返してくださいよぉ…」

「え? あー違うっ! これは…」

まいったな、と焦る反面、彼女のファーストキスを貰った事実にもドキドキする鶴丸。

(もう一回っ…)

すぐに欲しくなった彼は、泣きべそをかく彼女をフォローする代わりに、もう一度彼女を抱き寄せた。

「なんですか…?」

「もう一回したい」

「嘘ばっかり…」

傷付いて疑心暗鬼になっている彼女に許しを乞うように、鶴丸は再度、優しく口づけた。

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