• テキストサイズ

【刀剣乱舞】*恋みくじ*【R18短編集】

第4章 ◆例の部屋(鶴丸国永)



「……なあ、主」

明らかに声色が変わった鶴丸に、主は肩を揺らした。

鶴丸はおそるおそる彼女の肩に手を近づけていき、覚悟を決めて抱き寄せる。

「きゃっ…!」

驚いて縦に揺れた彼女だか、意外と強い力で肩を抱いてくる鶴丸に抗えず、心臓が鳴り響くままに硬直していた。

「…俺とじゃそんなに嫌か? 」

「………そ、その…嫌ってわけじゃなくて…」

「なら、してもいいだろ?」

「ちょ、ちょ、待っ…」

「すればここから出られる」

「…う…うぅぅー…」

声を徐々に甘くして説得してくる鶴丸に、固く目を閉じ、亀のように首をすぼめる主。

鶴丸はこの腹の探り合いのような空気に興奮が止まらず、彼女のことは完全に性的な目で見始めていた。

彼女の髪の香りも、柔らかい肩も、目線の下にすぐ見える胸の膨らみも、今まで意識せずにいたのに全てが感性に触れる。

「な? 主。どうする」

追い込むように耳元で囁き、彼はなんとか許可をとろうと必死になった。

彼女は、ついに鶴丸の押しに負け、鼻をすすりながら彼の胸の中に顔を押し付け、

「……分かりましたよぉ…もうヤだぁ…ほんとに優しくしてくださいねぇ…」

と涙声で折れた。

鶴丸はキュンとしながら、“よし!”と心の中でガッツポーズをした。

/ 80ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp