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【刀剣乱舞】*恋みくじ*【R18短編集】

第4章 ◆例の部屋(鶴丸国永)



コタツの中から無理矢理出されたせいで、主の髪は乱れに乱れている。
鶴丸はそれを面白がりながらも、指を差し入れて整えてやった。

「美人が台無しだぞ」

「もう、誰のせいですかっ」

ついでに主は「思ってないくせに」とボヤく。
鶴丸は「思ってるって」と反論するが、彼女はまったく信じない。

テレビからは笑点の笑い声がしているはずなのに、二人は隣り合うと静かになった気さえした。

茶化しあっていても、緊張感は拭えない。

「…さて、ここからどうするか」

鶴丸はそう切り出したが、主に言ったのか、それとも自分に問いかけたのか。

テーブルに頬杖をつき、左にいる彼女を見た。

視線がかち合うと、主はまた顔を赤くして縮こまる。

「…どうするって…」

「一応聞くが、主は夜伽って何か知ってるか?」

「知ってますよっ、馬鹿にしないでください」

「じゃあ、したことは?」

「…したことは、ないですけど…」

「だよなぁ。俺も人の身になって短いし、ちゃんと出来るかどうか危ういもんだ。だがそこらの人間より知識はある。それについては大船に乗ったつもりでいてくれ」

「はぁ…」

勝手に話を進める鶴丸を彼女はじっと見つめ、怪訝な表情を浮かべた。

「というか……鶴丸さん、私相手に夜伽なんてできるんですか?」

「ん? そりゃあできるに決まってるだろ」

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