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【刀剣乱舞】*恋みくじ*【R18短編集】

第3章 ◆再会(大倶利伽羅)




──「おじゃまします…」

彼のアパートは必要最低限のものしか置かれていない殺風景な部屋だった。

脱いだ立派なスーツも、着いてすぐにクリーニング店のハンガーを使って無造作に壁にかけている。

流しにはカップ麺の空がいくつか重ねられていた。

「風呂は」

いきなり上半身裸になって黒のTシャツに着替えながらそう聞かれ、私は慌てて目を逸らし、「明日休みなので大丈夫です」と答えた。

ジャージだけ借り、脱衣場でブカブカのそれに着替えさせてもらう。

黒に赤が入ったあの頃みたいなジャージを着て私が戻ると、大倶利伽羅さんはなぜかじっとこちらを見ていた。

「…泊めてもらっちゃって、すみません」

いつまでも視線を感じるので、私はもう一度謝罪をしてみた。
するとフイッと顔をそむけ、「かまわない」とだけ返してくれる。

そして小さな音量でテレビをつけた。

大倶利伽羅さんは来る途中のコンビニで買ったカップラーメンを一つ取り出し、お湯を沸かし始める。
私もおにぎりを一つ買っていた。

「あんまりちゃんと食べてないんですか? 自炊とかは…」

「買ってきたもので足りている」

何か作ってあげましょうか、と喉元まででかかっていたけれど、今の私には彼の私生活を心配する権利はない。
審神者だったころとは違うのだ。

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