• テキストサイズ

【刀剣乱舞】*恋みくじ*【R18短編集】

第3章 ◆再会(大倶利伽羅)



隣にいても邪魔をしているような気がした私は、会社の外に出て内緒で待っていた。

大倶利伽羅さんを残してどこかのカフェに入る気にはならず、通用口の近くのベンチに座って待っていた。


──深夜11時30分。

職員通用口から、作業を終えた大倶利伽羅さんが出てきた。
私はすぐに駆け寄り、買ってきた缶コーヒーを渡す。

「…ご迷惑かけてすみませんでした大倶利伽羅さん」

「あんた…帰れと言ったはずだ。ずっとここで待っていたのか?」

少し怒った口調で彼はそう言った。

「…私が待っていたくて待ってたんです。どうしても、帰る気にはなれなくて…」

納得のいっていない顔をしていたけど、大倶利伽羅さんはため息をついて、一旦咎めることを終わりにした。

「帰りの足はあるのか」

「あ…はい」

「嘘をつくな。終電は過ぎた」

「大丈夫です…少し歩けば、カプセルホテルがあるので」

待っていたはいいものの考えなしな私の行動に、大倶利伽羅さんはさらに眉間にしわを寄せる。

私が縮こまっていると──…

「俺の家なら近い」

──えっ…

「……それって…」

「来るのか、来ないのか」

「さ、さすがにご迷惑なので…」

「来い」

手をひかれ、彼のアパートへと連れていかれる。

どうしよう、ドキドキする。

こんな展開になるなんて、思ってなかった。


/ 80ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp