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【刀剣乱舞】*恋みくじ*【R18短編集】

第3章 ◆再会(大倶利伽羅)




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それから幾日が過ぎ、仕事にも慣れてきた。


大倶利伽羅さんは、いつもの素っ気ない彼のまま。

先輩後輩だけど、昔の立場も引きずっているのか彼は私にあまり指示はしない。
それぞれが個人プレーで、困ったら助けてくれるという感じ。
短い言葉に、冷めた表情で。

あまり優しくされてもドキドキして仕事にならないし、それでもいい。


……でも、あのキスは何だったんだろう。

本当は酔ってた? 出来心? 好奇心?
いくら考えても分からない。

私は振り切るように、パソコンを叩きながらシステムのメンテナンス作業を進めていた。
クリックして次、クリックして次。
無心で手引き書のとおりにやっていく。

少し残業し、どうにかそれは終わった。


──しかし片付けを終えて帰ろうとした午後七時。

『社内システムがおかしいんですけど…』

私が最後に出た営業部からの内線で、システムのエラーが発覚した。

どうやら私が行っていた作業の中で手違いがあったらしい。
システムの修正が必要になるらしく、それも手引き書には書いていないイレギュラーな対応だとか。

私は頭が真っ白になり、受話器を耳にあてたまま無意識オフィスを見回していた。

…皆もう帰っている。

いるのは私と、隣にいる大倶利伽羅さんのみ。

「どうした」

私は無意識に助けを求める視線を送っていたのか、大倶利伽羅さんは事情を聞く前に電話を代わってくれた。

彼は黙って相手の話を聞き、最後に「今日中に直す」と受け答えをして受話器を置いた。

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