第2章 ◆大切な人(膝丸)
「…ハァ…ハァ…あるじ……すまない…」
それはナカで出したことに対してだろうか。
長い付き合いの中で、私に出しても大丈夫な日を把握している膝丸さんは、謝ったところで最初からそのつもりだったはず。
もう…とほんの少し呆れつつ、また膝丸さんのものにされてしまったと思うと、身も心も震えて仕方なかった。
「…膝丸さん…」
自分から後ろにひねって口づけをねだると、彼は横から顔を持ってきてくれて、優しく口づけてくれた。
─ちゅ…ちゅ…─
「…ん…」
後ろからの口づけだったのに、やがて膝丸さんは私を仰向けにさせ、本格的に奥まで口づける。
「はぁ…主…」
「今日の膝丸さん…すごくえっちでした…」
「……言うな」
照れ隠しにまた口を塞がれると、私たちは気が済むまでそれを止めなかった。