第1章 ◆若返り(三日月宗近)
(…どうしよう、これって…)
得たいの知れない感触に、主は声が出ず、体はまったく動かなくなる。
「…わかるか?」
背後から、耳元で囁かれる。
吐息まじりの彼の言葉に緊張は最高潮となり、耳や背中がむずむずと震え始めた。
彼女が返事ができずにいると、三日月はこれは攻めどきだと囁き続ける。
「これを使って、主の柔い体を引っ掻き回すが良いのか? 俺とて一度始めたら止めてやることはできん」
「ひっかき、まわすって…」
「俺を煽ったのだ。それくらいの覚悟はあるのだろう?」
いやそこまでの覚悟はなかったかもしれない…、と彼女は戸惑い始めるが、時すでに遅し。
三日月は背後から腕を回し、彼女の帯をほどいていく。
「三日月さんっ…」
「とりあえず、胸を揉ませておくれ。昼間からおあずけされていて我慢ができん」
宣言どおり、三日月は開かれた彼女の浴衣の中に手を入れて、胸の柔らかさを味わうように手の平から指先まで大きく使って揉み始めた。
「…んっ…」
他人に触られる初めての感覚に、主は我慢しながら肩をすぼめていく。
「声が聞こえん」
「あっ…だ、め…」
彼女の胸先をつまんでくりくりと刺激し、操るように簡単に声を出させてみせた。
さてこれから良い場所を探すか、と楽しくなってきた三日月だが、すり減っていく余裕と戦いながら行為を開始する。