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甘美な林檎パイを独り占め

第7章 カヴィン|恋人なのに




『私もう自分の部屋に帰りたいんだけど…』

「だめだ、行かせない。
話がある」

いつになく真剣な顔のカヴィン

『…早く終わらせて。
もう寝たいの、今日は疲れたから』

「…、別れるのを前から
考えていたっていうのは本当か?」

『…うん』

「そう、か…。

、辛い思いをさせてすまなかった。
勿論謝ったからと言ってすぐ
許してもらえるとは思ってない。


だけど、これだけは知っておいて欲しい。
俺の1番は、1人だけだ。」

『そ、んなの…今更言われても…』

彼から欲しかった言葉が聞けて
嬉しく思う自分と
でも彼は優しいから、また他の人に
言うんだろうな、と諦めてる自分がいる

「今すぐは信じられなくてもいい。
俺はの事だけを愛してるから。

信じてくれるまで待つよ」

『なんで、そこまでするの…
私の代わりはいっぱいいるのに…』

「お前は1人しかいないだろ。
誰もの代わりにはならない」

カヴィンがの髪にキスをする

愛おしそうに、をみつめながら

「だから、別れるなんて言わないでくれ。
仔猫ちゃんには泣いてる顔よりも
笑った顔の方が似合うから」

返事の代わりに、こくりと頷く
の腰を抱き寄せ、
膝に乗せる

『…カヴィン、別れるとか言ってごめんね。
ほんとは、ずっと好きだけど…』

やきもち妬いて、我慢できなかったの、と
ぽつり

やきもちを妬かせてしまった事に
悪いな、と思いつつも
がやきもちを妬いてくれていた事に
ニヤけるのも、また事実

「気にするな、可愛い俺だけの仔猫ちゃん」

愛しているよ、と抱きしめながら
囁くカヴィンに
小さな声で

私も、と応えた



-END

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