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甘美な林檎パイを独り占め

第1章 リッパー|♦無自覚



『リッパーさん…っ!怖かったです…』

と尚も抱きつく力を緩めない彼女

「いえ、大丈夫ですよ。
…あの。それよりもさん先程から
私に胸が当たってるんですが…」

真っ暗になった恐怖と
人が来てくれた安心感で抱きついてしまった
しかもそのまま抱きしめてしまったから

自ら押し付けてしまった事実に気付き
顔に熱が集まる

しまった、どうしよう
と考えていると

カチッ

タイミング悪く電気が戻ってきたようだ

『あ、え…
リッパーさん、見ないでっ…』

もう手遅れのような気もするが
一気に恥ずかしさがこみ上げる

熟れた林檎のように真っ赤になった
耳まで真っ赤になっている

見ないで、と言いつつ
まだ抱きついてる彼女に

「それは私を誘ってるんですかね。
胸を押し付けてるままですし…
ねえ…?」

わざと羞恥心を煽るように耳元で囁く

更に真っ赤になりながら

『いや、これは…裸だから離れたら
見えちゃうし…だから…
誘ってるとかじゃなくて…
違うんです〜っ』

必死に弁解しようとする彼女の耳元で


「私じゃ嫌なんですか…?」

『い、嫌じゃないです……
でもリッパーさん、私の事
何とも思ってないでしょう…?』

これは予想してなかった反応だ

からかうだけのつもりだったのに
どうやらこの子にいつの間にか
魅了されたようだ

「貴女の事、好きじゃなきゃ
呼ばれても来ませんよ」

本心がするりと口から出た事に
一瞬動揺するリッパー

いつも通り仮面をつけているから
彼女にバレなかった事に
安堵しながら

ヒョイ、とを抱え
ベッドに連れていく


特に抵抗もせず、ほんのりと赤く染まる頬で
私の事を見つめている彼女

「そんなに見ても何もないですよ」

『ご、ごめんなさい。
あの…もしかしたらリッパーさんが
私と同じ気持ちかもしれないと
思うと夢みたいで……』

頬を染めながら言う彼女が愛らしい

「夢じゃないですよ。それに今からする事、
分かっているでしょう?」

もっとの可愛い表情を
沢山見せて下さいね、と言うと

あ、あう…
と返事にならない声を出す彼女

そんな私好みの反応されると
自分を抑えられるか不安なんですがね...


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