第1章 リッパー|♦無自覚
荷解きも終わり、ひと段落すると
リッパーさんがゲームに参加する前に
どの衣装にするか一緒に選ばせてくれたり、
ゲームの後は着替えて
ティータイムを過ごしたりと
穏やかに過ごせて充実していた
リッパーからもう今日はこれでお終いで
構いませんよ と許しを得たので
自分の部屋でお風呂に入る
髪も洗って綺麗になったなあなんて、
気分が上がり歌を口ずさみながら
身体を洗い流していると
バチンッ
目の前が真っ暗に
生憎、視力が良い方ではない
メガネもベッドに置いてきた
慣れない場所、見えない恐怖で
更に1人きりという状況に
どんどん恐怖が大きくなる
怖さのあまりパニックになりながら
今にも泣きそうな声でリッパーの名を呼ぶ
『…っリッパーさん!
り、りっぱぁさん…
助けてっ…!リッパーさん』
助けて…怖いよお…
ぐすん…
慌てたように扉を開ける音が響く
バタバタと足音をたてながら入ってくる
「どこです…?どこにいるんですか
!」
お風呂です…と彼女の弱々しい
小さな声が聞こえる
お風呂場に入ると、シャワーを浴びながら
震えるの姿
シャワーを止め、彼女に近づく
リッパーさん、リッパーさん…と震える声で
尚も私を呼ぶ彼女に
「もう大丈夫ですよ」
自分の服をかけようとすると
余程怖かったのだろう
震えながらリッパーに抱きつき離さない
と言わんばかりに
ぎゅうっと力を入れて
くっついてくる
困りましたね、私も一応男なんですが……
真っ暗とはいえ豊満な胸を押し付けられたら
感覚で分かってしまうし、
泣いてるに
そそられるなあ…なんて