第3章 ベイン|♦責任とって
身体の調子がどうもおかしい
ぽわぽわした気分がずっと続く
何も無い日なら、
ただ疲れてるだけか、と気にせずに済む
だけど、今日は対戦に参加しなくちゃいけない
こんな調子で大丈夫か?
なんて、自分の事を他人の事のように考える
そうこうしてるうちに、呼び出され
チェックを押す
今回のメンバーは、
エマ、カヴィン、パトリシア、私だ
「よろしくな、仔猫ちゃん達!」
なんていつもと変わらないカヴィン
「頑張りましょ、」
「頑張るなのー!」
それにパトリシアとエマ
『うん、頑張ろうね!』
パリン、と硝子の割れるような音と共に
意識が薄れていく
今回は月の河公園か
小屋近くの暗号機を触る
ピーピーッ!ガタガタッ!
相変わらず煩い暗号機だな、と思いながら
解読をしていると
大きな鐘の音が鳴り響く
始発の方から、パトリシアが
ハンターが近くにいる!と
教えてくれる
パトリシアがチェイス中か…
残りの暗号機はまだ4台
私の身体の調子が良くないのもあり、
調整に失敗する始末…
お陰でなかなか解読が終わらない
カヴィンは、パトリシアの近くにいるらしい
チャットで動かないで!手伝うよと言っていた
バチンッ
また失敗だ
今日は本当に調子が良くないようだ
頭がフラフラするし、身体が熱い
ハンターが瞬間移動する音が聞こえたなあ
なんて、呑気に考えてたら私の所に来ていた
「…か。」
『…!ベイン!』
やばい、とフラフラの頭で必死にチェイスする
が……
クルクル…ヒュンッ
ベインのフックに捕まり、彼の方へと引き寄せられる
どん、と彼のがっしりとした身体にぶつかる
腕を振り下ろそうとするベイン
反射的に避けてしまい、ベインの振り下ろしたものが
私の服を引っ掛け、切り裂く
『ひゃんっ!』
突然の事に驚き、露出した肌を隠す
攻撃した当の本人も、予想していなかったようで
驚き狼狽えてる
胸のところを破かれてしまい、
下着はほぼ丸見え…
どころか膨らみも露になりかけている
あまりの恥ずかしさに、足から力が抜けていく
『やだぁ…見ないでっ』
力なく、お願いすると
元はと言えば自分が破いた所為なので、
そのまま殴るわけにもいかないな、と
考え込むベイン