第14章 仮説検証
*主人公side
『.....っ痛....!!』
振り向くと、満足げな表情を浮かべる勝己と目が合う。
『.....何、したの』
「別に、何も」
勝己は、意地悪そうに口角を歪めた。
自分の首元に触れると——チョーカーがいつもの定位置に戻ってる。
「俺は、あんな自殺志願者みてぇな戦い方させるためにそのガラクタ預かったんじゃねぇ。
その首輪は、自分の個性すらまともに扱えねぇザコの印だ。当分外すんじゃねぇぞ、クソが。」
『は....はい』
ひどい言われようだけど、全部図星だから何も反論できない。
むかつく....!!
「じゃ、俺はてめぇと違って勝ち進んだから、次の試合行ってくるわ」
『あ、試合前にわざわざ来てくれたのか....!ありがとう!
見に行くからね!決勝戦頑張って!』
勝己は、私の方を振り向きはしなかったけれど
右手をヒラヒラと動かして、医務室から出て行った。
次はいよいよ、勝己と焦凍の試合か。
私もはやく観戦席に戻らないとな。