第6章 猫とクラスメイト
*轟side
『さすが、鋭いね。
私の個性は電気なんだけど、ざっくり言うと、電子機器のメンテナンスとかにも使えるの。電気を流すことで、どこの電線が切れてるか調べたりとか。
逆に、悪用するとハッキングとかの犯罪行為もできちゃうんだけどね。」
リョウは、いたずらっ子のように舌を出す。
『私は自分の個性をまだ上手に調整できないから、この電子機器達を使って、個性の調整方法や応用方法を研究してるんだ。』
「...なるほど。
ただのヘラヘラしてるやつだと思ってたが、努力家なんだな。」
『一言余計だ。蕎麦あっためるぞ。』
「わりぃ」
『まぁ、研究って言うとおかたい感じがするけど、機械いじりは半分趣味みたいなもんかな。
一人でもくもくと作業するの好きなんだよね、昔から。』
そういえば、こいつは学校にも毎日薄型のノートパソコンを持ってきていた気がする。