第22章 ヒーローインターン
*緑谷side
ヒーロー殺し・ステインと遭遇した翌日。
路地裏の戦いでボロボロになった僕たちは、警察の方からのお咎めをひと通り受け、病院で養生をしていた。
携帯を見ると、クラスメイト達からのメッセージや不在着信が溜まっている。
「....わっ、リョウちゃんからたくさん連絡が来てる」
「俺もだ」
「同じく!」
「あいつの性格的に、きっと今頃半泣きで携帯握り締めてるぞ」
「容易に想像できるな。彼女のためにも、いち早く安全を報告すべきだ、緑谷くん!」
「そ、そうだね...!
ちょうどこの前テレビ電話の方法を教えてもらったから、せっかくだし3人で電話してみよっか。」
僕たちは、飯田くんのベッドに集まり、スマホの画面に収まるように身を寄せた。
電話の呼び出し音が鳴っている間、ふと轟くんを見ると、まるで子供のように目を輝かせている。
いつも一緒に帰っているリョウちゃんとインターン中は会えないから、テレビ電話で久々に顔が見れるのが嬉しいんだろうな。
「緑谷、何笑ってんだ?
俺の顔に何かついてるか?」
「い、いやっ、なんでもない!」
やらかした。
轟くんの心情に思いを馳せていたら、微笑ましくて、つい顔の筋肉が緩んでしまった。