第22章 ヒーローインターン
*主人公side
私は、嫌な予感を払拭したくて、手当たり次第にクラスメイトに電話した。
「もしもし」
『もしもし、お茶子?』
「リョウちゃん!もしかして...」
『そう、デクくんのことで!やっぱりお茶子も気になるよね。
デクくんらしくないと思って電話してみたんだけど、連絡つかなくて。ついでに焦凍も飯田くんも電話に出ないの。』
「なんか心配だな...
そういや飯田くん、インターンの前、ちょっと様子が変だったんだけど、何か関係あるのかな」
『それは、私も思ってた....
デクくんと仲の良いお茶子のとこに連絡きてるかなと思ったんだけど、この感じだと誰も連絡ついてなさそうだな。また様子見て連絡するね!
お互い、インターン頑張ろう!』
「うん!
....ってか、今この電話、海外とつながってるんや!感動...!」
ああ、この子は今日も純粋で可愛い...!
私はお茶子にお礼を言って電話を切った。
クラスメイトとの電話のおかげで少しだけ気がラクになったけれど、
それでも、妙な胸騒ぎはまだ消えない。
「大丈夫かい?少し顔色が悪い気がするけど」
『すみません、お待たせしちゃって。
こっちは大丈夫そうなので、パトロールに行きましょう!』
インターン先のプロヒーローたちの前では平気なふりをしてみせたけど、
この後のパトロール中も、デクくんからの不自然な連絡のことが頭から離れなかった。