第12章 雄英体育祭
~オールマイトSide~
葵くんが倒れ、周りは騒がしくなったが、ミッドナイトのおかげで滞りなく次の競技が始まった。
葵くんの様子からして体育祭の出場は困難だろう。そう思いながら彼女の元へ急いだ。
『リカバリーガール!葵くんは無事のか?』
リ「…来たのかい。
はぁー、まぁ正直にいって全然大丈夫な状態じゃないよ。呼吸が止まっているということはいつ死ぬかも分からない、危険な状態さね。」
ベットに寝かされている彼女の顔は真っ白な顔をしたままピクリとも動かない。
『そんな…』
リ「今日、この子の様子でおかしかった所はあったかい?」
『……そういえば、私が挨拶をしたとき笑顔が少しぎこちなかったような気がします。』
今思えば、何か隠し事をしていたのではないか?彼女が隠すようなこと……。大体は自分の力に関することだ。
彼女は普段、死神の力を抑えるために薬を飲んでいた。………薬?
『………!!もしかして。』
リ「何か心当たりでもあるのかい?」
『はい。おそらく彼女は自分の力を抑えるための薬を飲んでいないんだと思います。』
リ「あぁ、死神の力とか言うやつかね?」
『えぇ…………って、リカバリーガールもご存知で?』
リ「この子から聞いたんだよ。授業が終わった後とかに話しに来てくれたりしてね。
……それで?薬を飲んでいないのと、今のこの子の状態に何の関係があるんだい?」