第6章 再会
~緑谷 Side~
いつもなら、葵ちゃんと一緒に帰る道を一人で歩いていたら、突然ヴィランに襲われた。
その時、オールマイトが助けてくれて嬉しかった。まだ、聞きたいことがあったけど、行ってしまいそうだったから
足にしがみついた。のは、よかったけど空中だったから物凄く怖かった。
オールマイトが近くのビルの屋上に下ろしてくれた。
オ「全く!階下の方に話せば降ろしてもらえるだろう。私はマジで時間ないので本当にこれで!」
『待って!あの…』
オ「NO!待たない!」
『個性がなくても、ヒーローになれますか!?
個性のない人間でも、あなたみたいになれますか?』
下を向いていた顔を上げたら、目の前にいたのは筋肉マッチョではなく、しぼんだ人がいた。
オ「フゥ、見られたついでだ少年。間違ってもネットには書き込むな?」
僕がショックを受けていると、オールマイトは自分のお腹の傷を見せた。
オ「プロはいつだって命懸けだよ。個性がなくとも成り立つとは、とてもじゃないが口に出来ないね。」
『っでも!無個性でもヒーローになれている人もいます!』
それは昔、奏ちゃんから聞いた。
オ「“彼女”は特別だ。それに、そのヒーローならもうこの世にはいないよ。
人を助ける事に憧れるなら警察官って手もある。
敵受け取り係なんて揶揄されちゃいるが、あれも立派な仕事だ。
夢見るのは悪い事じゃない。だが…相応に現実も見なくてはな、少年。」
そう言ってオールマイトは去った。