第4章 出会い
それから、毎日のように爆豪さんは来た。その事には驚かなかったけど、彼、緑谷さんも毎日来た。
爆豪さんにバレないように物陰に隠れて、私達の攻防を見て何かのノートにまとめていた。
そして、爆豪さんは負けるたび悔しそうにし“もう一回!”と挑んでくる。そんな日を繰り返していたら、いつの間にか敬語もやめていた。
私は、爆豪さんのことを“かーくん”、緑谷さんのことを“いーくん”と呼んでいた。
『かーくん、今日ここまでにしよう。』
勝「ぜぇ…はぁはぁ……、まだっ、もう一回!」
『いや、もう暗くなるし、今日はここまで!はい!帰った、帰った!』
勝「チッ、奏!次は絶対俺が勝つ!」
『はいはい。バイバイ~』
かーくんが去った後。
『いーくん、ノートまとめられた?』
緑「うん!奏ちゃんとかっちゃんの攻防は将来役に立つかもしれないから。」
『へぇ~。ねぇ、いーくんまだ時間ある?』
緑「?、うん少しなら。」
『じゃあさ、少し相談のってくれる?』
そうして、私達はベンチに座った。
『あのさ、もし、いーくんに大切な人がいてさ。その人が隠し事していたらどうする?』
緑「う~ん、僕だったら相手が話すまで待つかな。
無理矢理聞いても良くないと思うし、それで話してくれたら、
“そっか、話してくれてありがとう”って言うと思うよ。」