第3章 名前
~オールマイトSide ~
カ「お願いします!オールマイトさん!」
目の前にいる彼女の瞳は、とても真剣で嘘偽りが無かった。私も彼女のことを信頼している。だから、自分のこの姿もワンフォーオールについても話した。
無個性にもかかわらず、困っている人がいたら、すぐに助けてしまうそんな彼女がここまで言ったんだ、私が反対する理由が無い。
『顔を上げてくれ。』
私が言うと、彼女はゆっくりと顔を上げ、私を見た。
『君がそこまで言うなら、私は反対しない。その子のこと、よろしく頼むよ。』
カ「本当ですか!ありがとうございます!」
そう言って、もう一度私に頭を下げた。私から見ても、その子からには悪意などは感じない。きっと、鼎くんとも仲良くなれるだろう、そう思った。
『うん。また、何かあったら私のところに来なさい。』
カ「はい!あっ、それじゃあ私はこれで失礼します!」
そう言うと、鼎くんはその子を抱き抱え出ようとした。私は、一つの疑問を彼女になげた。
『どうして私に相談したんだ?』
カ「だってあの時、現場を指揮していたのはオールマイトさんだったじゃないですか。だから、オールマイトさんに言うのが正しいのかなと思って…」
『そうか。わかった。警察の方には私からうまく言っておくよ。』
カ「ありがとうございます。それでは、私はこれで失礼いたしました。」
彼女はそのまま帰っていった。それにしても
『白髪の髪に赤色の目か………』
私は、少しあの子について調べることにした。