第13章 職場体験
ウチは息を飲んだ。世界が止まったかと思ってしまう。だって、鼎姉の事はクラスの誰にも言ってないのだから。
轟「どうしても気になっちまって、その“鼎姉”って人誰なんだ?」
『それは………』
言うべきなのか?けど、この事を他の人、特に出久や勝己に知られたらどうなるかわからない。
“奏だったのか。”、“今まで騙していたのか。”二人が言うはずないのにそんな想像をしてしまう。
轟「……悪ぃ、言いたくなかったら言わなくていい。別に無理矢理聞き出そうとしてる訳じゃねぇから。」
焦凍は困ったように笑い、ウチの頭を優しく撫でる。
馬鹿かウチは。焦凍が他の人に言いふらすなんて事するはずないのに。
『……いや、大丈夫だよ。鼎姉の事だよね、』