第13章 職場体験
『ほら、さっきウチのヒーロー名の理由を言うとき、“ブレスレットをくれた大切な人”って言ったでしょ。あれが鼎姉なんだ。
鼎姉はウチの親代わりというか姉みたいだった人で、目指したいヒーローなんだよ。』
轟「“だった”って事は……」
『………今はこの世にはいないよ。』
轟「っ、すまねぇ。嫌なこと思い出させちまって。」
『いいよ、もう大丈夫だから。それに………ウチにはこのブレスレットがあるから。
鼎姉が傍で見てくれている気がするんだ。』
轟「そうか、ありがとうな。話してくれて。」
『えっと、焦凍にお願いがあるんだけど……』
轟「なんだ?」
『この事は誰にも言わないでほしいんだ。』
轟「そんなことか、いいぞ。ほら、」
焦凍は小指を出してきた。ウチが疑問に思っていると焦凍は微笑み
轟「約束だ。」
『あぁ、そういうことか。うん、約束!二人だけの!』
ウチは焦凍の小指に自分の小指を絡ませ、笑顔で言うと焦凍は顔を赤くした。
『焦凍、顔が赤いぞ?熱でもあるのか?』
轟「いや……、何でもない。大丈夫だ…///。」
『そっか、ならいいけど……』