第37章 あっぷる
するっ
(····最近の触り方が前と違う)
前は、強制的に私の顔を掴んで見ていたが、
最近は···。
両手で私の顔を支えてしかも鼻先が当たるぐらいの距離···。
(目を瞑ると言われるし···まぁ瞳が欲しいって言っていたからな)
しばらく付き合ってあげますか、
(···日に日に欲しくなる色)
満たされない心に少しずつ沈んでゆく。
もっと
「澁澤さん?」
もっと。
ググッ
「天音」
欲しい
重なった。
離れた
「····!?///(今)」
何が起きたか分からなかった。
ただ赤い目に魅入られて、
何かが。
そっ
(ーーー··キス。された)
「····最初は目だけ欲しかった」