第37章 あっぷる
そこから日が過ぎた
私の傷は完治したのを見計らって
「ゆっくりでいいですよ。」
「何故歩行を。」
「右目を使い始めたらやはりバランス感覚も大事ですからね」
まるで介護のように私の状態を見る
ーーーーー····
「よし!もう大丈夫ですね。私の役目は終わりました!」
「は?」
「えっ?私は澁澤さんの完治の為に看病しにきたアルバイトですからね。もうひとりでも出来るじゃないですか~~。」
「···いや。それは嫌だ··天音は私の所でずっといっ···」
「?」
いっ?
一緒に?
いて欲しい。
「····分かりました。しばらく屋敷に来ますね!」
ほっ。
(何を安心しているんだ?)
「天音。」
「どうしました?」
「····目を··見たい」